草丈の低い地被植物
そもそも、グランドカバープランツとは?
グランドカバープランツ は、その名の通り、地面を覆ってくれる植物。
草丈の低い地被植物を指す言葉だそうです。
グランドカバープランツを植えるメリットは?
①土壌を緑化し、美しい
②雑草が生えにくく、庭仕事が楽
③雨水による土壌流出を防止する
④庭木などの根締めになる
⑤泥はねや埃の飛散防止
⑥乾燥対策、気温上昇対策になる
⑦広い面積でのCO₂固定とO₂発生が可能
良い事いろいろ!これぞ、目指すOLG, The optimum Little Garden! にぴったり。
そして、最近の代表的なグランドカバープランツというと、
芝、玉竜、アイビー、クラビア、ディコンドラ、プラティア、ヒメイワダレソウ。
また、ハーブのローマンカモミールやタイムなどが挙げられるようです。
垣根と酸性土壌
この庭はぐるりと トキワマンサク [Loropetalum chinense] の垣根が囲んでいます。
垣根は光合成反応を活発に行い、緑の憩いを届けてくれるので気に入っています。
しかし、人の背丈程あるので、シェードガーデン部分ができます。
一方、家屋寄りの部分は日照時間が長く、温暖化が進む中、夏の高熱の植物への影響が気掛かり。
小さいながらも多様な環境が入り組む庭。
土壌は?と言うと、表層は黒土が覆っていて、その下は酸性粘土層。
この土地に既に生息する微生物の働きを生かしたいので、土壌改良はできるだけ避けたい。
そんな環境で、広がってくれるグランドカバープランツ を選ぶのが OLG!
芝は日陰での生育が難しく、彼のイギリスやフランスでもバラの下の芝はカットするのが通常。
つまり、芝はこの庭のグランカバーに選べません。
シェードガーデン部分を考慮して、最初はアイビーを植えました。
しかし、アイビーはバラの育成を抑制しているようでした。
そこで、タイム ロンギカウリスに植え替えたのです。
さて、タイム ロンギカウリスはこの庭の最適なグランドカバーになるのでしょうか?
涼しさを造る
グランドカバー プランツのメリット⑥と⑦は温暖化する地球に人に優しいメカニズムなので、ここで、もう少し詳しく考えてみましょう。
先ず⑥乾燥対策、気温上昇対策になる
植物は、土壌から水分や養分を吸い上げていますよね。
植物の葉には気孔という小さな穴があることはご存じだと思います。
その気孔から、植物は吸い上げた水分を水蒸気として出していて、それを蒸散といいます。
例えば、花瓶に入れて飾った切り花の葉からも水蒸気は出ていて、ポリ袋などで切り花の葉を覆うと、間もなくポリ袋の内側に水蒸気が溜まります。
想像以上に溜まりますよ。
さて、液体の水を気体の水蒸気にする行為は、お湯を沸かして蒸気にするのと同様ですから、エネルギーが必要ですよね。
水分が気孔から出る時、気体になるために、周囲の空気からエネルギーをもらっているのです。
すると、エネルギーを与えた周囲の空気はエネルギーが下がるので、冷えます。
気孔から出る水蒸気が想像以上に多いのと同様に、想像以上に周りの空気は冷えているのでしょう。
お陰様で、1階の部屋には夏場もこの庭から涼しい風が入ってきます。
そこで、涼しい風を十分取り入れて、風が弱まり太陽熱が強まる時間帯は窓を閉めて、扇風機で室内の涼しい空気を回します。
夕方、風が出てきたら扇風機を止めて、窓を開けて涼しい風を取り込むだけで、風のある日は猛暑を凌ぐことが出来ています。
植物たちの蒸散の力に感謝です。OLG, The optimum Little Garden!
垣根やグランドカバーは蒸散の働く面積が広い訳で、効果抜群、メリット大です。
ベランダでガーデニングをされる方や室内に植物を置く方も多いですよね。
植物たちは、何処でもこの蒸散をしてくれますので、ベランダからも室内の植物からも涼しさが届いています。
水蒸気が出るのですから、乾燥する季節は湿度も高めてくれていることになりますね。
CO₂を閉じ込める
次に⑦広い面積でのCO₂固定とO₂発生が可能
サスティナブルへの大きな課題は、如何に温室効果ガスを減らすか、ですね。
私たち人間は、生きるイコールCO₂を出すのですから、何かしらのチャレンジが温室効果ガス削減になります。
きっと、多くの方が様々なチャレンジをされていらっしゃる事でしょう。
例えば、グランドカバー プランツのお力添えを頂くことも、なかなか良い方法です。
植物は、生きるイコール気体のCO₂を固定、つまり、温室効果ガスを減らしてくれます。
CO₂を植物の中に固定して閉じ込めるのはもちろんの事、土壌の小さな隙間にも気体のCO2を蓄えてくれるそうです。
土壌に閉じ込められれば、地球の大気の中で地球に布団を掛けたように大気を暖めることはないのだそうです。
グランドカバーは広い面積で、植物内に、そして、土壌にCO₂を閉じ込めてくれます。
コンクリートやシートで土壌を覆うのとは、大きな違いが出ますよね。
だからこそ、このサイトは手間が掛からず、植えておきさえすれば良いような楽ちんグランドカバープランツを探し出そうとしてるのです。
OLG!
もちろん、植木鉢でも、同様のCO₂固定は起きています。
私たちが、くつろいでいる時も、温室効果ガス削減のチャレンジを続けていてくれるのです。
植物のお力添え、頂くのいいね!ですよね。OLG!
O₂の星、地球
郊外の森林へ行き、深呼吸して胸いっぱいに吸い込む空気の、何とおいしく、気持ちの良いことか!
その心地良さは、生い茂る植物達が作り出してくれる新鮮な酸素に依るのではないでしょうか。
呼吸をしている人間に不可欠な酸素。酸素は大気のおよそ21%を占めているとか。
今、46億歳の地球ですが、地球は最初からこのように酸素が豊富な星ではありませんでした。
この酸素を地球に満たしてくれたのは、植物達だろうと考えられています。
植物の酸素発生装置は、葉の中の小さな小さな葉緑体の中にあります。
その小さな葉緑体は、シアノバクテリアという光合成細菌だったのだろうというのが、おおよその定説。
人間は腸内などに細菌を持つ生き物ですが、植物はシアノバクテリアを体内に持つ生き物と言うことができるかもしれません。
シアノバクテリア、ご存じの方も多いでしょう。
この地球の表面のあらゆる場所?に、今もたくさんの種類のシアノバクテリアが住んでいて、地球に酸素を供給し続けてくれています。
バクテリア、つまり細菌ですから、微細な微細な生き物。
この微細な生き物の小さな営みの積み重ね。
そして、46億年の激変する環境変化の中での巧みな生き方が、シアノバクテリアを体内に持つ植物を誕生させ、強いては地球を酸素の多い星にまでしたのです。
恐るべし、微細な営みの積み重ね!
そして、その微細な営みがなければ、きっと人間は生まれてこなかったでしょう。
だからこそ、植木鉢1つでも、種1つでもと、このサイトはお伝えしたくなるのです。
葉1枚の上に、シアノバクテリアだった葉緑体がどれ程多く並んでいることか。
この広大な宇宙。
近年は、宇宙の始まりを重力波望遠鏡で見ようとするところまで、調査ができる範囲が広がっています。
しかし今のところ、この宇宙を観察して、地球のように植物が豊富な星は他に見つかっていません。
地球、それはこの広大な宇宙の小さな小さな、微細な微細なLittle Garden!なのかもしれません。
人間はこの美しい酸素の星、地球に最適化optimumすることができるでしょうか。
The optimum Little Garden!
微細でいいのです。植木鉢1つで良いのです。