コンパニオンプランツ

コンパニオンプランツとは?

例えば、マリゴールドなどは根から線虫の殺虫成分を分泌するそうで、近傍に植えた植物を線虫から守るそうです。
また、マメ科植物は根粒菌と呼ばれる土壌細菌と共生するそうで、根粒菌が作り出す植物が吸収しやすい窒素をマメ科植物に提供して、生長に貢献するそうです。
更に、ネギをバラの傍らに植えると、黒星病を抑制できるそうです。
このように、一緒に植えておくと病害虫が減り、生育が良くなる、相性の良い特定の植物のことをコンパニオンプランツ、共栄植物と言うそうです。
できるだけ化学薬品は使いたくないですよね。

上手にコンパニオンプランツを植えると、OLG, The optimum Little Garden! にぴったり。
まだ、科学的には根拠が解明されていないものが多い分野の様ですが、興味深いですね。

アレロパシー [Allelopathy]

アレロパシー とは言いにくい言葉ですが、他感作用と訳されているようです。
コンパニオンプランツ の背景にある事象の1つで、
OLG, The optimum Little Garden!を目指すには、大事な事柄。
ある植物から出る特定の化学物質が、時に他の生物には害となり、反対に、ある生物には有益に働く現象のこと。
このような化学物質は、雨などで葉が濡れて出たり、根からしみ出したり、揮発物質として放出されると言われます。

前述のマリーゴールドからはテルチオフェン[terthiophene] という化学物質が出るのだそうです。
テルチオフェンは線虫に害となる物質なので、マリーゴールドやその傍の植物を線虫から守るのです。
線虫の中にはバラの根に瘤をつくるネコブセンチュウ [Meloidogyne] などがあるとか。
バラの周りにコンパニオンプランツとして、マリーゴールドを植えるのもいいですね。

また、バラの黒星病を引き起こす糸状菌の一種 [Diplocarpon rosae] は酸性の土壌で増えるそうです。
この庭も正に酸性土壌。その為か、黒星病になるバラがあります。
その救世主になるのでしょうか?
ネギの根からは、土壌をアルカリ性にする物質が揮散しているそうです。
そう言えば、ネギの仲間のチャイブはバラのコンパニオンプランツと言われますね。

バラの傍らにゼラニウムを植える方も多いでしょう。
ゼラニウムにはテルピネオール [terpineol] やシトロネロール [citronellol] の成分があり、それらは虫除け効果が期待できるそうです。

ところで、マメ科植物の根はフラボノイド [flavonoid] というポリフェノールを分泌しています。
このフラボノイドを土壌中の根粒菌が受けとり、今度は根粒菌はシグナル分子を作り、マメ科植物はそのシグナル分子を認識して、根粒菌だけをの根の内部に取り込み、マメ科植物と根粒菌の共生が始まるのだそうです。
根粒菌は植物が吸収できない空気中の窒素を植物が吸収できるアンモニウムイオンに換えて植物に提供。
一方、根粒菌は植物からリンゴ酸をもらうのだとか。持ちつ持たれつの関係。
こうして、特別な種同士の種特異的共生が成り立っているのですね。
つまり、この特別な共生は、根粒菌とバラ間では成り立たちません。
バラの傍らにマメ科植物を植えても、バラはアンモニウムイオンを根粒菌から受け取ることは出来ないらしいのです。

このように、生物同士の組み合わせが大事。
植物や土壌に優しいOLGは、良好な組み合わせが鍵のようですね。