基本情報
学 名 | Thymus longicaulis |
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植物分類 | シソ科イブキジャコウソウ属 |
園芸分類 | 常緑低木 |
耐 寒 性 | 強, -15°C |
耐 暑 性 | 強, 高温多湿を嫌う |
日 照 | 日向~やや半日陰 |
花 期 | 春, 夏 |
花 色 | 桃色, 紫色, 白色 |
草 丈 | 15~20cm |
茎 長 | 30~40cm |
用 土 | pHが中性からややアルカリ性の通気性の良い砂質の土壌 |
原 産 地 | 地中海沿岸地方 |
2022
ハーブの一種
タイム ロンギカウリス [Thymus longicaulis] は、耐寒性の高い常緑低木のハーブ。
這いながら広がる、繁殖力の強い植物。
草丈は季節に依って変わり、この庭では5cm~15cm。花期が一番厚くなる。
酸性の土壌は向かないそうです。
この庭は、表面15cm程までは黒土で酸性ではありませんが、そこから深くなると酸性の粘土層。
タイム ロンギカウリス は根が浅く、この表面の黒土部分に根を張ってくれているようです。
ギリシャ語で thymus は香りをくゆらせるという意味、longicaulis は長い茎という意味。
踏んだり、切ったりすると癒し効果のある香りを放ってくれます。
花は花径2㎜程の小さな花が集まり、半球形のまとまりをつくって、花期のピーク時は花が葉を覆い尽くします。
メリット
タイム ロンギカウリス のグランド カバーのメリット
①成長が早い
匍匐性で、茎が長く育つので早く地面をカバーできます。
②花が良く咲く
タイムには、レイターやクリーピングなど他にも種類があるようです。
その中でも、ロンギカウリスはびっしり花が咲き、花が絨毯状になります。
花に囲まれる癒しは、目指すOLG, The optimum Little Garden!ぴったり。
③剪定が楽
剪定は年に1,2回で済むようです。管理が簡単。OLG!
④乾燥に強い
水やりは控えめで大丈夫。これも、庭仕事が楽になるので、OLG!
但し、高温多湿には弱いそうです。
⑤肥料があまりいらない
ハーブなので肥料は控えめでOK。施肥は年に2,3回です。これも OLG! ですね。
⑥耐陰性が高い
半日陰にも広がる。
⑦耐寒性が高い
マイナス10度までの気温なら、冬越し可能。
⑧雑草が生えにくい
根がしっかり張るので、雑草はかなり抑えられます。手間いらずでOLG!
⑨踏圧に強い
芝のように、踏むことが可能。
⑩草丈が高くならない
草丈10cm前後なので、この庭の植物達と調和します。
⑪関東以南は冬越し可能。
ごめんなさい。関東以北は冬越しが難しいそうです。
⑫バラの下草にできる
バラと共存できるグランド カバーらしいので、この庭に植えてみました!
1㎡に2~3株
かつてのグランドカバーはヘデラ [Hedera canariensis ‘Variegata’] 。
コロナ禍のお家時間を利用して、バラとの相性の良いタイムへと植え替えました。
写真はタイム ロンギカウリス を試しに植えて1年後の4月。まだ、地面が見えています。
この後、タイムの株を増やして、その年の梅雨前までに全面に植え付けました。
最終的に、1㎡に2~3個の割合で植えたことになります。
雪が被る
翌年1月に、タイムに雪が被りますた。
雪が降り続く地域では、タイムの冬越しは難しいといいます。
寒冷地でなくても、降雪の後は、タイムが黒く変色することもあるとか。
でも、ここ横浜では、翌日にこの雪は跡形もなく解け、タイムも変色しませんでした。
広がりました!
そして4月、垣根よりの日陰も含め、庭全体にタイムが広がりました。
グランドカバーの花の波
4月の声を聴くと、タイム ロンギカウリス が家屋側から咲き始めます。
開花時期を決めるのは日照時間のようです。
高さ170cm程のトキワマンサク の垣根側は、日照時間が短いので、咲き始めるのは4月下旬。
薄紫の花の波が、4月中に家屋側から垣根へと広がりました。
かつては、ドクダミがよく出てきましたが、グランドカバーをタイムにしてからは出てきません。
雑草がだいぶ減りました。
春に、ハコベがタイムの間から覗いたりする程度でしょうか。
タイムは、庭仕事を楽にします。OLG, The optimum Little Garden!
デメリット
タイム ロンギカウリス のグランドカバーのデメリットもあるようです。
①繁殖力が強過ぎる
バラとは共存可能だそうですが、果たして、この庭でも共存してくれるでしょうか?
そして、バラ以外の植物との相性は?
根の浅い植物を駆逐してしまうのでは?
②高温多湿に弱い
梅雨時や夏の高温時に蒸れて写真のように枯れてしまう。
温暖な地域は夏越しが課題だそうです。
③剪定の度合いが難しい
2022年まとめ
タイム ロンギカウリス をグランドカバーにして、2度の春が巡り、花後の剪定も2回しました。
タイムは高温多湿に弱いので、梅雨前の花後の剪定は深めに。
左の写真が剪定前、中の写真が2度目の剪定後です。
お陰で、剪定は年に1度で充分ですが、木質化した枝が庭を覆い、葉がない部分が庭のあちらこちらに。
2022年の剪定からその年の冬まで、タイムは一面に緑が広がることはありませんでした。
猛暑の後は更に緑が減り、秋にハーブの土をタイムの上に撒きました。
寒くなってから少し葉が出ましたが、年末は右の写真のような姿でした。
その原因も定かではありません。
根の浅いミニバラ以外は、グランド カバーをタイム替えてからバラの育成が良くなりました。OLG!
根が張っているため、雑草はあまり生えません。
きっとまた、来年の春には一面花の絨毯になるのでしょう。
しかし、目標は年間を通して光合成盛んな庭 OLG!
来年の剪定は浅めにしようと考えています。
更に、他の植物との混植でグランドカバーを造ろうと決意です。